塗り替え施工業者の選び方と施工費用

塗り替え施工業者の選び方と施工費用

私達は病気になったり怪我をすると病院に行って診てもらいますね。体調管理に気を配り、毎年の健康診断は欠かせないと言われる方も多いことでしょう。では、日々の暮らしの中で家の健康状態を見てもらったり、診断をしてもらったりしているでしょうか。
家屋の気になるいろいろを相談できる「住まいのかかりつけ医」を持っていると、家も入居者も健康的に安心して暮らしていけるのです。

●外壁アドバイザー
●塗り替え施工業者5タイプの特徴
●施工業者と施工費用
●塗装職人専門店の利点
●まとめ

外壁アドバイザー

一軒家の家主になった時の喜びはひとことで言い表せないほどうれしいものです。
「一国一城の主(あるじ)」になったのですから、うれしさと同時にのしかかる責任に身が引き締まる思いでもありますね。
新築から10年近くなると、外壁も薄汚れたようにピカピカ感が無くなってきます。窓枠の角や土台のセメントに小さなクラック・ヒビを見つけることもありますが、仕方ないとそのままにしている方も少なくないでしょう。
しかし、この小さな家のほころびが大きな亀裂になることもあります。
一般的に、外壁の塗装は10~15年経過した頃が1回目の塗り替え時期と言われています。
その時期を逃さずに対応することで、家屋の劣化を予防し長持ちさせることができるのです。
その為には、専門知識をしっかりと身に付けた「外壁アドバイザー」を見つけることです。
人が定期的に健康診断するのと同じように、家を見てもらい修繕すべき箇所を早期に発見してもらいます。見つかった小さなキズを直しておくことで、大きなキズにならず費用も嵩まずにすむのです。
また、信頼できる「外壁アドバイザー」を持っていることで、悪質な営業マンに騙される心配もなくなります。

塗り替え施工業者5タイプの特徴

そろそろ外壁の塗り替えをしなきゃいけないと思っていても、いろいろな業者がいてどこに頼んだらよいのか決めるのは難しいものです。
そこで、塗り替え施工をする業者にはどんなタイプがあるのかを紹介します。
大手の工務店に依頼するのか、親方が仕切る専門職人に直接頼んでよいのか、5つのタイプを見ていきましょう。

①工務店(施工:下請け職人、孫請け職人)

塗装のモチが短いウレタン塗料、少し長いシリコン塗料を一般的に使用します。
最高級のウレタン塗料や15年以上長持ちするシリコン塗料もありますが、そこまで良い塗料は使用しません。

②営業会社(施工:下請け職人、孫請け職人)

飛び込み営業や電話の勧誘をしつこく続けます。長持ちフッ素塗料を使うこともありますが、施工が下請け職人になるので、どこまで丁寧な仕事をするのかわかりません。

③総合リフォーム店(施工:下請け職人、孫請け職人)

リフォーム全般を行っているので、塗り替えに使用する塗料や工程は普通程度です。
塗り替えの技術に特化していた専門性には欠けます。

④塗装屋(施工:自社職人)

知り合いの塗装屋さんが多く、知り合いがうえに安くすることもあれば、断れないから高く言ってくるところもあります。見積もりを数社から取って相場を知りましょう。

⑤塗装職人専門店(施工:自社職人)

専門店であるから塗りにこだわりがあります。塗り替えの問題はありませんが、専門だからこそ、少し高いと感じることがあります。しかし、長い目でみると必ずお得になります。

施工業者と施工費用

専門的な知識や施工技術は、実際に施工する職人の腕によるところが大きいです。
家主の依頼を受けて施工に入りますが、大手業者だから手抜き工事はしないだろう、職人は気難しいなど、家主の考え次第で出来上がりは大きく異なってくるといえます。
業者選びの一番は、かかる「費用」で選んでしまうことでしょう。
専門的なことを説明されても分かりにくいのが現状で、「この塗料は何年もっていくら」と聞けば理解しやすくなります。
そこで、業者5タイプの施工費用はどのような算段で決まっているのか見てみましょう。

①工務店

 工務店(中間マージン)→下請け業者(中間マージン)→孫請け業者

②営業会社

営業会社(中間マージン)→担当営業マン(報酬)→下請け業者

③総合リフォーム会社

総合リフォーム会社(中間マージン)→担当営業マン(報酬)→下請け職人

④塗装屋

自社職人(場合によっては下請け職人)

⑤塗装職人専門店

自社職人+長期保証

工務店、営業会社、総合リフォーム会社との契約では、塗装にまったく関係のないお金が加算されていることになります。これにより、下請け業者は契約金額の半分程度の金額で作業を行わなければなりません。
下請け業者が利益を追求すれば、どこかで手を抜くか、材料を安価に抑えるしかないのです。みんながいい加減な仕事をしているわけではありませんが、「下請けだから」で施工してもらっては困ります。塗装職人は自社職人であることがベストです。

塗装職人専門店の利点

塗装屋も塗装職人専門店も同じように考えてしまいますが、「専門店」と名乗るだけあって、より塗装のスペシャリスト集団であることが多いのです。
お客様の家をどれだけキレイに長持ちさせるかという、長い目で見たお客様のためのこだわりが強い職人なのです。
塗装のスペシャリストは塗装屋にも下請け業者にもいるかもしれませんが、自社職人であることの利点は家主に大きなメリットとなります。
1つ目として、完全自社職人であることから数年に一度の塗り替えを2回目、3回目も同じ職人が担当する可能性が極めて高くなります。これにより、前回の塗装状況を把握していることでその家の特徴や作業効率を図れ、仕上がりもよくなります。
2つめは営業マンを置いていない業者を選ぶことで、営業を兼ねた職人が仕様書や見積書をだします。これにより、細かな質問にも答えてくれるので話が通じやすくなります。
職人と営業マンとの話のズレは作業に大きく影響を及ぼすことになりかねません。
職人から直接話を聞けば、少し割高だと思っても納得のいく丁寧な作業を実感できるのではないでしょうか。

まとめ

外壁塗装に不安を感じていたら、専門知識のある業者を探したいものです。常に家を検診してくれる「外壁アドバイザー」がいたら、安心してメンテナンスをお願いできます。アドバイザーの勧めで塗り替えを依頼する時は、納得のいく塗装職人にお願いしましょう。
工事期間は短くて安い費用がうれしいですが、それ以上に丁寧で専門的な知識をもって仕事してくれる職人に出会いたいですね。
塗り替えをご検討中の方は、ぜひとも参考にしてください。