屋根の塗装を行う時期について

屋根の塗装を行う時期について

戸建ての家に住み始めた当初は、汚れなどもなくどこもキレイな状態であることから、先々のメンテナンスのことまで考えるのはなかなか難しいことかもしれません。

ですが、住宅の築年数が経過すると共に、至る所が経年劣化により当初の状態よりも汚れや不具合が見られることがあります。
長年住む住宅にとって、定期的な点検やメンテナンスは必要ですが、その中でも屋根は普段から目にすることが難しい場所であることから、不具合に気付きにくく劣化が進行しやすい場所でもあります。屋根の状態を保つために塗装がされていますが、そもそも定期的に塗り替えた方が良いことを知らない方も多いと思います。

塗装の役目は屋根を保護することです。

大事な役割のある塗膜が劣化してしまうと、保護する機能が著しく低下してしまいます。劣化した状態を放置することで何が起こるのかというと、それは住宅にとって非常に厄介な雨漏りなどが発生してしまう可能性があるということです。雨漏りが発生していた場合、気付くまでに時間を要することもあり、進行が酷い場合は建物の崩壊へと繋がる恐れのある大変危険なものです。そういったことを未然に防ぐために、10年を目安に塗装をし直す必要があるのです。

10年というのはあくまでも目安であり、劣化症状がどの程度なのか進行具合によってはもっと早い段階でメンテナンスを行う必要もでてきます。

いざメンテナンスを依頼しようと思ったとき、年間のうちいつ頃行った方が良いのでしょうか。だいたいの塗料には、使用条件として湿度85%未満、気温5℃以上であることが規定として記載されており、その条件を満たしていれば、春夏秋冬のどの季節でも塗装は可能だということになります。

基本的には、湿度75%以下、気温は15℃〜30℃が適していると言われており、気候が比較的安定している春と秋は、条件を満たしやすいので、作業がしやすくメンテナンスを行うのに適した季節であるといえるでしょう。季節ごとのメリット・デメリットを見てみると、春は、気候が安定していることから工事のスケジュールが組みやすく、予定通りに進みやすいことがメリットとして挙げられます。反対にデメリットとなるのは、塗装を考える人が多い季節であることから、希望通りの日程が取りにくいということです。

夏は、気温が高いことから塗料が乾きやすいので、次の工程に進みやすく、作業のスピードが上がることがメリットとして考えられます。

しかし、梅雨の長雨やゲリラ豪雨のような不安定な天候になりやすく、スケジュールが思うようにいかない可能性もあることがデメリットとなるでしょう。

秋は、春と同様に気候が安定していることが多いので、スケジュールが組みやすく予定通りにいきやすい傾向があるのがメリットですが、時期によっては台風や秋の長雨などで、工事が進まなくなる可能性もあるのがデメリットとなります。その時期を過ぎれば安定していることが多いため、天気予報を駆使してスケジュールを組むことが重要です。

冬は、四季の中で雨が一番少ない季節であることから、特に晴天が多い太平洋側では工事が予定通り進みやすいことがメリットとなります。ですか、冬といえば気温が低いため、塗料の乾きや夜露の問題があり、当初のスケジュールよりも長くなる場合があることがデメリットとして挙げられます。

このように、春夏秋冬いつでも工事は可能ですが、いずれも天候次第でスケジュールは変わる可能性がでてくるということです。

特に冬場の寒さは塗料の乾きに影響が出ることも多く、夜露が乾く時間も必要なため、通常よりも長い工事期間となることが考えられます。スケジュール通りに行いたいからといって早く進めてしまうと、塗りムラや施工不良などに繋がってしまうため注意が必要です。

屋根の塗装を行う場合、同時に外壁の塗装も検討しましょう。屋根の塗装は、塗装工事にかかる費用の他に足場代が必要となるため、一度で済むように、同じく足場が必要となる外壁塗装を同時に行う方がコストの削減に繋がります。ご近所への迷惑なども考えると、メンテナンス工事はできるだけ回数が少ない方が良いでしょう。

それぞれの季節にメリット・デメリットはありますが、経年劣化や不具合が酷い場合は、工事を行いたい季節を選ぶことなく早急に修理を行うことが必要です。定期的なメンテナンスを行うのであれば、事前に業者の方と相談し、天候が安定している時期に工事を行うのがベストでしょう。

お住まいになられている地域の天候の状況や特徴などをしっかり把握している業者を選ぶことも非常に重要です。

そして信頼できる業者は、必ずきちんと納得のいく説明と見積もりをきちんと作成し、質問にもきちんと対応してくれる業者であることです。大切なお住まいを綺麗にリフォームして安心して暮らすためにも、後悔のないよう優良な業者を選ぶようにしましょう。