遮熱塗装の効果について

遮熱塗装の効果について

住宅の屋根というと、建物の中で最も高い位置にあるため、太陽の光による熱や紫外線の影響を常に受けています。

最上部の屋根というのは、遮るものが周りにないことが多く、高いビルやマンションなどがない限り日光を浴び続けています。

外壁と比べた場合、約2.5倍の紫外線を浴びていると言われており、熱と紫外線はそれだけ屋根に日々ダメージを与えていることになります。
日々ダメージを受けているということは、劣化のスピードも上がってしまうため、本来の機能をだんだん失っていくわけです。

屋根の劣化で気になるのは、ほとんどの方が雨漏りを想像すると思いますが、雨漏り以外にも影響するものが光熱費です。

日光により屋根の温度が上がると、その熱は室内にも伝わっていき、暑い夏であればエアコンの効きに大きく影響することになります。

電気代がどんどん上がっている今、少しでも電気代を抑えたいと思うご家庭は多いでしょう。屋根の熱が室内に影響する量を軽減させるためには、塗料を見直す必要があります。
屋根の温度が上がるのを抑えられる上に、劣化のスピードも抑えることを目的とした遮熱塗装というものがあり、屋根のほかに外壁やベランダにも使用されることがあります。遮熱塗装を行うことで、電気代を抑えることにも繋がるのであれば、行うメリットはとても大きいと考えられます。

遮熱塗装を塗る目的としては、屋根が日光の熱を吸収するのを軽減させ、高温になるのを防ぐことです。熱を抑えるため、そのぶん熱が室内へ伝わりにくくなり、部屋の温度が上昇しすぎるのも防げるということになります。熱によって劣化するスピードも抑えられることに繋がるため、その後の補修やメンテナンスの頻度にも影響するでしょう。

屋根が爆発的な温度に上昇するのを防ぐには、遮熱塗装のほかに屋根本来の材質の種類を変更することも方法としてありますが、費用を抑えるのであれば遮熱塗装を選択する方が良いでしょう。夏本番が訪れればエアコンが欠かせなくなると思いますが、遮熱塗装を行うことで省エネにも貢献でき、家計の助けにもなるでしょう。
遮熱塗料の耐用年数は、他のものに比べると長めなのが特徴的で、15年~20年となっています。
耐用年数が長めということは、先々のメンテナンスを考えた場合、頻繁にメンテナンスを行なわなければならない住宅よりもトータルコストがかからない可能性も考えられます。

しかし、遮熱塗料は優れた効果が高いぶん、通常の費用に比べると2倍程度高くなってしまうデメリットがあります。
費用の面で考えると、予算オーバーとなってしまい断念せざるを得ないと思う方もいるでしょう。

ですが、長い目で見て考えると、日々の電気代の節約や住宅の長持ちにも繋がるため、費用はかかってもメリットを考えればお得なことも多いと思います。

検討した結果、遮熱塗料で塗装を行う場合は、汚れが付きにくい性能を持つ塗料を選ぶことも重要なポイントです。

遮熱塗装を行ったからといって、耐用年数の間ずっと同じ効果が保てるかというとそうではありません。汚れが付着すれば遮熱効果は低下してしまいますし、屋根となるとご自身で清掃するのは困難な場所ですので、初めから汚れにくい塗料を選ぶことが大切です。

塗料を選ぶ際は、色にも迷うことがあると思いますが、遮熱効果を高めたいのであれば白系の明るい色を選ぶことをオススメします。白系の明るい色は、日光の反射率が高く、より屋根の温度上昇を抑えられる効果があります。しかし、問題なのは汚れが付着しやすいということです。

また外壁と違い、屋根の色が明るい家というのはあまり見かけないため、周りと合わせることを考えるとどうしても暗めの色となりかねないでしょう。もちろん遮熱塗料であれば、暗めの色であっても一般の塗料と比べると遮熱の効果は期待できます。

地球温暖化の影響により、季節外れの暑さや夏の暑さも異常なほどの高温に達する日もあり、節約するためにエアコンを付けずに過ごすことは、命の危険性を感じるほどとなっています。遮熱塗装を行い、エアコンを上手く活用することで、暑さも電気代も快適に過ごせればと思います。

注意が必要なのは、悪徳業者に騙されないようにすることです。

遮熱塗料は綺麗に塗り重ねることが重要となってきます。塗りムラや使用量が少なければ、本来の効果は発揮できず耐久性も悪くなってしまいます。知識と経験を多くもつ業者であるか、説明は丁寧かなど対応も選定する上で大切な判断材料です。

屋根や外壁などは、直射日光により温度が高くなることで劣化が早まってしまいます。遮熱塗料によって劣化を遅らせ、省エネ効果にも期待ができる遮熱塗装をぜひ検討していただきたいと思います。屋根と外壁工事は足場代が別途必要となるため、費用や工事期間のことを考え、同時に外壁塗装のメンテナンスも考えることをオススメいたします。