サビやすいトタン屋根をDIYで塗り替えよう
最近のDIYブームは趣味の域を超えるほどの腕前の方も多くなっていますね。物置や自宅のリフォームまでこなす方もいます。DIYで家具などのペンキ塗り、ウッドデッキの塗り替えなどで物足りない時、趣味と実益も兼ねてサビやすいトタン屋根の修繕、塗り替えにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
今回は、トタン屋根の塗り替えの作業手順とポイントを紹介します。
●トタン屋根は3年ごとに塗り替えよう
●安全に作業するポイント
●サビを落とす
●サビ止め塗料を塗る
●トタン用塗料を塗る
●まとめ
トタン屋根は3年ごとに塗り替えよう
トタン屋根の大敵はサビですが、風雨や日光にさらされて腐食が進んでしまうとサビから穴が開いてしまうこともあります。
少しのサビから雨漏りに進行することもあって、そのまま放っておくと屋根全体の貼り替えになりかねません。車庫や物置として使っているだけだとしても大きな出費になってしまいます。トタン屋根をキレイに長持ちさせるには、塗り替えするのが一番です。
防サビ加工している専用塗料を3年ごとに塗りましょう。
手順とポイントをつかめば、DIYで作業することも可能です。
使用する塗料は2種類で油性がおすすめ。サビの発生を防ぐ「サビ止め塗料」と耐候性に優れている「トタン用塗料」になります。
下地処理が少しいい加減になってもトタンとの密着性がよいので、仕上がりもよくなってDIY向きの作業といえます。
安全に作業をするポイント
トタン屋根塗り替えの作業手順とポイントは・・・
屋根に登る→サビ・ひび割れを直す→サビ止め塗料を塗る→トタン用塗料を上塗りする
高所での作業となる屋根の塗装は、危険が伴うのでくれぐれも注意し、実際に屋根に登る前に安全作業のポイントをつかんでおきましょう。
雨上がりは滑りやすいので作業しないことは当然ですが、真夏の晴れた日も要注意です。
陽射しが強く、トタンそのものが高温になっていますから、服装に気をつけてやけどや立ちくらみなど起こさないよう十分な対策をしましょう。
①ハシゴを掛ける
石や段差がなく植え込みなど視界を遮るものがない場所に掛けます。通常は切妻屋根に掛けますが、無理なときは雨樋に掛けます。その時は雨樋がつぶれないようにハシゴが当たる場所に雨樋と同じ大きさの角材を入れておくと安心です。
②安全な作業姿勢を意識する
屋根の上での作業中は、傾斜に対して上向きか横向きの姿勢をとります。絶対に雨樋の方に頭を向けないようにします。バランスを崩した時にたいへん危険です。中腰での作業が多いので十分注意しましょう。
サビを落とす
最もたいへんで手間がかかるのがサビ落としです。状態が悪ければ半日かかることもあります。サビ以外にも剥がれかけた古い塗膜や鳥のフンなどもしっかり落としておきましょう。
①ゴミ・ホコリを履く
古いトタンは白い粉がふいていることが多いですが、ほうきでゴミ・ホコリを履いておきましょう。
②サビを落とす
ワイヤーブラシを掛けてひとつひとつサビを落としていきます。地金が見えても徹底的にサビを落とします。
③浮いた釘を打ち締める
経年により浮いてしまった釘はしっかりと打ち締め、釘頭のサビもしっかり落とします。
サビ落としにはサンドペーパー、スチールウール、ヘラ(スクレーバー)などサビの状態に合わせてキレイに磨いておきましょう。
サビ止め塗料を塗る
サビ止め塗料は防サビ剤を配合した特殊な塗料です。
トタン用塗料を塗る前に、サビを落とした場所にひろい塗りしていきます。
①よくかくはんする
塗料缶はよく振るだけでなく、開けてからかくはんします。古いものは顔料が沈んでいるのでよりかくはんしましょう。
②ひろい塗りしていく
サビやハガレなどの部分にサビ止め塗料をひろい塗りします。途中で塗料が足りなくなった場合は、トタン用塗料にも防サビ剤が含まれているので替わりに使います。
トタン用塗料を塗る
屋根は厳しい条件にも耐える専用の塗料を使います。好みの色にもよりますが、シルバーはアルミ粉が入っているので耐久性に優れ、屋根も熱くならないのでおすすめです。
①塗る順番を決める
ハシゴを掛けた場所を最後に塗るように順番を決めていきます。
②塗料をうすめる
油性はうすめ液で、水性は水で10%程度うすめます。うすめた方が塗りやすくなります。
③塗りにくい場所から塗る
最初に樋や切妻などの塗りにくい場所から塗ります。細身のスジカイバケを使うと塗りやすくなります。
④下がりながら塗る
少しずつ後ろに下がりながら塗りムラがでないように、広めのハケで塗っていきます。
⑤乾燥後に重ね塗り
一回塗り終わったら乾燥させて重ね塗りします。
お天気が快晴であれば、油性なら翌日、水性なら2~3時間で乾きます。
まとめ
トタン屋根は3年ほどで塗り替えを繰り返していくと、長持ちしてきれいな状態を保つことができます。この間隔で毎回塗装業者に依頼すると、それなりの費用が掛かってしまいます。
DIYが好きな方、屋根の塗り替えに挑戦してみたい方は手順とポイントを事前に確認して置くことで、ご自分の都合に合わせて作業することができます。楽しみながら自宅の塗り替えをすると愛着もひとしおでしょう。
安全作業を心がけながら、取り組んでみるのも良いですね。